引っ越しにかかる費用の相場と安くする方法とは?節約で引っ越し後の生活を楽にしよう

意外と知らない引っ越し費用

相場

引っ越しは経験がないと分からないことばかりで、手続きや準備に費用についても知らなかったりします。
特に費用は引っ越し業者ごとに料金体系が違ったり、時期によって変動する要素もあるので、正確に把握出来ている人は少ないです。相場は単身の場合だと精々5万円ですが、同じ条件でも3万円くらいから5万円ほどまでと幅があるのが特徴です。
家族で引っ越しする時は、世帯人数による違いはあるものの、まとめて荷物を運べるので、単純に単身の費用を合計するよりも安くなります。例えば3人の世帯のケースだと、安く済む引っ越し業者なら相場は8万円ほどです。高くても上限は10万円くらいですから、やはり単身で引っ越しをするよりも、家族で一緒に利用した方がお得です。ただし、需要が高まる時期は料金が上がる傾向なので、中でも繁忙期は料金の変動に注意しましょう。

繁忙期は料金の変動に注意

繁忙期は通常より価格が高くても利用者がいますから、各社ともにこぞって金額を上げてきます。
繁忙期の料金は通常プラス1万円~3万円が目安で、単身だと4万円~8万円、家族なら9万円から11~12万円が相場です。いずれにしても、これらはあくまでも目安に過ぎませんし、50km未満という短距離の条件なので、場合によっては大幅に費用が増えることもあり得ます。引っ越し業者が、依頼者を相場を知らない人物だと判断すれば、通常でも上限いっぱいの金額を提示してくる恐れがあります。
つまり、引っ越し費用を安く抑えたいのであれば、相場を理解したり高く支払わされないように気をつけ、上手く交渉して安く抑えることが必要です。これだけの価格差があっても引っ越し業者が経営出来るということは、コストを抑えようと思えば抑えられることを意味します。

繁忙期は料金の変動に注意を要するのは、忙しいどさくさに紛れて、平均よりも大きく費用が追加される可能性があるからです。勿論、市場は需要と供給のバランスで成り立っているので、繁忙期に料金を上げるのはおかしくないです。書き入れ時とも言い換えられますから、通常より大きめの金額で引っ越しを請け負うことは当然だといえます。問題なのは、無知につけ込むような形で高額料金を吹っかけるケースで、一部の引っ越し業者があてはまります。

引っ越し先では敷金や礼金、前家賃に仲介手数料と火災保険料などの出費が発生するので、引っ越しの費用を抑えないとかなり大変です。節約出来るか否かが後の生活を左右するので、引っ越し業者を選定する際は、高い費用を支払わないように気をつけましょう。

見積もり時に注意する事

「即決で安く」に飛びつかない

引っ越し前には業者に見積もりを依頼しますが、この時にはいくつかの注意点があります。
1つは「即決で安く」に飛びつかないことで、一呼吸をおいて考えてから決めることが大事です。業者が安いと言ったりこれ以上値引き出来ないと言っても、それはあくまでも一方的な意見です。
実際は他にもっと安い業者が存在する可能性がありますし、1社だけの見積もりを見ても決して分からないのは確かです。だからこそ、「即決で安く」に飛びつかないのが基本中の基本で、直ぐに判断しないで他社にも見積もりを出してもらうことが大切です。

少なくても2、3社の見積もりはとる

引っ越しに限らず見積もりを出してもらう時は、少なくても2、3社の見積もりはとるのが常識で、結果を比較検討するのが正解です。比較対象が出来て初めて安い費用というものが見えてきます。注意点を確認してみると、「即決で安く」に飛びつかないのが当たり前なのは分かりますし、少なくても2、3社の見積もりはとる重要性にも気がつけます。

5~6社くらいまでなら十分に無理なく比較材料になるでしょう。これより増やすと、金額以外の要素で悩む恐れが強まるので、あまり増やし過ぎないようにすることも注意点です。相場より安過ぎる金額も、荷物の運び出しや運搬、取り扱いの不安材料になるので、相場と照らし合わせて落とし所を見つけるのが賢明です。

他社の見積もり金額を伝えようとするのも、高い費用を支払わずに済む為のコツで、少しでも安い費用を提示してもらう交渉のテクニックに結びつきます。

他社の見積もり金額を伝えよう

他社の見積もり金額を伝えよう、これこそがベストな見積もり結果を得る鍵で、受け身の状態から攻めに転じる切っ掛けになります。まだ他社の見積もりをとっていなくても、見積もり時に存在をちらつかせることで、業者は警戒してライバルよりも金額を下げようとしてきます。他の引っ越し業者の見積もりが出ていることが分かると、引っ越し業者はライバルや金額を意識し始めます。この状態でようやく交渉の土俵に上がれますから、他社の見積もり金額を伝えて、もっと安くならないか尋ねられます。
やはり顧客を獲得するチャンスは逃したくないものですから、成約出来そうな雰囲気があれば、多少利益が減るとしても低めに見積もりを提示するでしょう。案外、引っ越し業者というのは余力を残して金額を提示するので、まだまだ下げられる可能性を秘めているものです。
無理だと言っても下げられたりしますから、交渉しながら限度を見極めて、妥協しないように攻めるのが理想的な姿勢となります。物事には限度がありますし、それは見積もりを含めた交渉事も同じですから、注意点に気をつけることは大事ですが、チャンスを逃さないのも気をつけたいところです。

存在しない他社が見破られたり、がめつく価格交渉をしてしまうと、逆に成約を諦めて見積もりをやめてしまうので要注意です。見積もり金額が平均から大きく外れていない、交渉の際にいきなり大きく下げない、この2つもまた注意点となります。口約束ではなく書面で金額を出してもらう、具体的な内容を確認する、後で追加料金が発生しない確約などもポイントです。

内容に変更可能な余地があると、見積もり時の金額は安くても、後々理由をつけて金額を上げてくるリスクが残ります。外堀を埋めて約束を揺るぎないものにする、これが交渉のテクニックで失敗しない為の原則です。難しいことは分からなくても、相手が言った内容を鵜呑みにしない、疑ってかかるなどの注意をするだけでも違います。

安くする方法

繁忙期は避ける

引っ越しは人件費がコストの多くを占めるので、人員を減らすことが出来れば費用も自然と下がります。
また、忙しい時期は人員の確保が難しいですから、繁忙期は避けるのが正解なのは疑いの余地がないでしょう。わざわざ繁忙期を選んで引っ越しをするのは、余分な費用を払いたいと言っているようなものなので、繁忙期が訪れる前か、過ぎた後が狙い目です。一般的に繁忙期は、新学期や新生活が始まる新年度あたりで、3月~4月は1年の中でも最も引っ越し業者が忙しくなる期間です。
依頼の件数が多く1つの現場が終わっても直ぐに次がありますから、作業員は1日中走り回る状況となります。当然ながら臨時で人員を増やして対応しますが、それでも増強には限界があるので、限られた人員で1つでも多くの引っ越しをこなそうとします。その結果、作業開始時間が夜にずれ込んだり、早朝から始めるといった事態まで発生します。通常より高い費用を支払うのに、慌ただしく余裕がなくなるので、快適な引っ越しを望むなら繁忙期の3月~4月を避けるのがベストです。寒い時期は反対に引っ越しをする人が減りますから、料金が安くなったり希望通りの引っ越しが実現します。

不用品は処分しよう

人件費の削減には荷物を減らすのが近道なので、不用品は処分しようとするのが得策です。仕分け作業という手間はありますが、新生活を始める為の準備だと思えば、後の負担を減らせるので取り組めるはずです。荷物を減らし人員を削減するのが目的ですから、大きな物や重たい物を優先的に仕分けすることをおすすめします。思い出の品や愛着がある物は、懐かしさで作業が中断しがちなので、これらは後回しにした方が良いです。
子供が大きくなって明らかにもう使わない物や、何時の間にか着なくなった洋服などは、逆に思い切って処分するとスッキリします。欲しい人がいるかもしれない、また使う可能性があると考えるのは、物を溜め込んでしまう悪い癖です。捨てるのが勿体ないというのであれば、買取店などでまとめて処分すると楽です。気持ち的にも納得出来ますし、使える物を無駄にせずに済むので、例え二束三文でも意味があります。

時間指定をしないフリー便などを使う

時間指定をしないフリー便などを使うのも、引っ越しの費用を安くする定番の方法です。フリー便は、時間に関する決定を業者任せにするプランで、通常のプランよりも料金が安く設定されている傾向です。時間を指定して引っ越しを依頼すると、業者はその時間に合わせて人員を集めたり、準備を進める必要があります。繁忙期だと中々人が集まりませんし、繁忙期でなくても他の作業で人員が出払っていれば、希望時間通りの作業が難しくなります。
その点、フリー便は業者の都合で人を集めたり作業を始められますから、かなり負担が小さく楽になるわけです。だから通常プランよりも安く、こちらを選んでもらえるようにお得感を演出しているので、安さを重視するなら断然フリー便です。

業者によっては交渉して安くなる場合も

業者によっては交渉して安くなる場合もあるので、交渉の余地がありそうなら、遠慮せずに安くならないか尋ねてみましょう。価格が高く感じるという意見は、率直に感じた気持ちですから、口に出しても決して失礼にはならないです。むしろ、業者は高い金額を提示したと自覚するので、そこから交渉の余地が生まれます。他社の見積もりをとっておき、それを提示して更に安くならないか交渉するのは、引っ越し業者選びでは珍しくないです。
業者も他社を引き合いに出す交渉には慣れているので、特に驚くことはありませんし、最初の見積もりよりも下げてくると考えられます。2回目の見積もりは他社よりも少し下の金額で、そこで手を打てるようにしてきます。3回目の交渉となるとハードルが上がりますから、金額で交渉するのではなく、何か特典などをつけてもらう方向に転換するのがポイントとなります。

ダンボールを用意して自分で荷造りしよう

ダンボールを用意して自分で荷造りしよう、これは梱包資材のコスト削減が狙いで、昔からある引っ越しの知恵と工夫です。
インターネット通販でお馴染みのダンボールは、買い物だと無料で提供されますから、安い物でコストにはならないと思いがちです。ところが、実際は1個1個に価格がありますし、サイズの大きな物ほど価格が上がっていきます。言うまでもなく、より丈夫でしっかりとした作りのダンボールだと、1個あたりの価格は馬鹿に出来ないです。引っ越しではそれなりに丈夫なダンボールが必要なので、引っ越し業者が提供する物は見た目だけでなく、耐久性も優れています。となれば、購入すると引っ越し費用のアップに直結しますから、購入せずに済むように工夫するのが節約の結果に繋がります。ダンボールはインターネット通販の利用で手に入りますし、スーパーマーケットで提供されるケースもあります。
どちらも無料ですから、集めたり保管しておく手間はあるものの、前もって確保しておけば便利です。自分も荷造りに参加すると、引っ越し作業の人員が減らせますから、その分人件費が減って費用が安くなります。しっかりとテープを貼ったり、中に何が入っているか書く作業もありますが、慣れると楽しいですし、自分で箱詰め出来るので安心感も得られます。他人に見られたくない衣類や大切な品物は特に、自分で荷造りするだけの価値ありです。

5つのポイントを踏まえて

5つのポイントを踏まえて引っ越しに取り組むだけでも、結構な費用の節約になりますから、出費が減って引っ越し後の生活が楽になるでしょう。繁忙期は避けるのが簡単ですし、不用品の処分は少々面倒ですが、自分で荷造りする準備と捉えれば結果がついてくるので大丈夫です。フリー便は繁忙期以外で余裕のある時期に選べば、通常プランと大きく変わらない引っ越しになります。
交渉は一見するとハードルが高そうですが、他社の見積もりを提示して安くならないか尋ねるだけなので、これといって難しくないです。安くならないなら他の業者をあたれば良いので、気に病む必要はありませんし、たまたま縁がなかっただけなので気にしなくてもOKです。引っ越し業者に全部任せると費用は膨らみますが、荷物の積み降ろしや運搬を任せる相手と考えれば、それだけで節約の可能性が手に入ります。

まとめ

基本的に自分で出来ることは頼まない

引っ越しにかかる費用は、あれもこれも含めると大きくなるので、削れるところを削るのが節約のコツです。基本的に自分で出来ることは頼まない、そうすることで人件費や梱包資材の費用を減らせますから、コストが削減されて費用の低下に至ります。最初に不用品を処分して荷物を減らしておけば、梱包資材も梱包の手間も減るので、非常に合理的で作業を進めれば進めるほど快適になります。最終的には最小限の人員で済みますから、荷物の積み降ろし作業が短時間で済んだり、引っ越し先への移動や荷物の到着を待つだけです。

引っ越しが短距離で荷物が数える程度であれば、車を手配して自分で運ぶこともできるでしょう。しかしそれはかなり極端ですから、現代人の生活スタイルからすると、引っ越し業者に任せた方が楽なケースの方が多いです。完全に自分で作業をこなすのではなく、コストが省けるところは省き、逆にかけるところにはコストをかけるのが賢い引っ越しです。

安くしようとして悪質な業者に頼まない

安くしようとして悪質な業者に頼まないのも重要で、安さにつられてしまわないように用心しましょう。
繁忙期は他社と比べて安く見える分、悪質な業者が発生しやすいですが、書き入れ時に極端に安くするのはおかしいですから、見分けようと思えば見分けられます。それでも、相場の下限の少し下という絶妙な価格設定だと、気をつけていても騙されてしまうことはあり得ます。サービスには必ずコストがかかるもので、安くしようにも限度がありますから、極端な安さの裏にはからくりが存在します。当日理由をつけて人員を減らしたり、必要な養生作業を省いて作業するなどがその1つです。

荷物の扱いが雑だったり、約束通りに引っ越し先に届けてもらえないなど、トラブルのリスクが高いので注意が必要です。見積もり書が簡易的で正式な企業名や連絡先が書かれていない、名刺を渡さず挨拶も雑、こういった業者は悪質な可能性が大です。手数料を請求したり、保険の説明がないのは論外ですから、そういうところを気をつけて相手を判断しましょう。

安いと評判の引っ越し業者でも、それは費用がやすいという評判で、業者そのものの良し悪しではないです。安さが必ずしも正しいとは限りませんから、業者としての評判に目を通して、悪質か否かを見極めることが肝心です。見積もり書に無記入の欄があって、そこが人件費やオプションだとしたら、後で書き加えられる恐れがあるので用心です。大手や地域密着型の老舗などは基本的な説明がしっかりしているので、一度定評のある業者に見積もりを出してもらい、見積もり書とはどういうものか確かめるのが正解です。